週刊代々木忠
いまこの瞬間の代々木忠の想いが綴られる
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第147回 風俗の現場から
地方でデリヘル嬢をしている女性が事務所に遊びに来た。彼女は42歳で、22歳の息子がいる。
「どんなお客さんが多いの?」と訊いてみると「20代から60代までの人たちがいらっしゃいます」と言う。続けて「草食系が増えてるけど、どう?」と訊ねると、彼女はこんな話をしてくれた。
「20代30代では、オチンチンが硬くない人が多いですね。勃つのは勃つけど、硬さが足りないっていうか……。若い人に比べたら40代50代のほうが硬いし、ちょっとガッツイてる感があるんですよ。だから楽しんでくれるし、ヨガってくれるし、そうすると私も感じちゃって素股でイケるし……。若い人たちにはそれがなくて、オチンチンも元気がないんです」
実際、若者たちに時間をかけてフェラをしても、素股でやっても、結局イカない人が多いのだそうだ。そして彼らは最後の最後に「自分だったらイク」と言い出す。さすがに「してみせて」って言うのも悪いから、「私、そういうの、興奮する!」と応えると、自分でシゴいて、あっという間にイッちゃうのだという。
彼女は20歳の時にできちゃった結婚をし、その後に離婚。息子が20歳になるまでは女手ひとつでキッチリ育て、それからは自分の人生を自由に生きようと思っていた。今年の春、さぁ何をしようかとネットを検索していたところ「時給3000円のコンパニオンの仕事」を見つけ、さっそく面接に行く。酒の席の仕事だろうが、それにしても条件がいい。
ところが行ってみると、担当者は「最近はコンパニオンの仕事も減っていて……」と言う。では、あの募集広告は何だったのかと思っていると、「実入りがいいのだったら、こういう仕事がありますよ」とデリヘルを紹介される。彼女はダマされたとは思わず、担当者が紳士的でとてもいい人だったから、その場で即決したという。
彼女は離婚後、男性経験が皆無だったわけではない。しかし、さすがに息子と同年代の男たちとそういう関係を持ったことはなかった。だからこそ、デリヘル嬢になってみて、「男が変わっちゃった!」と愕然としたのである。
デリヘルの料金についても訊いてみた。彼女の店は「100分で24000円」だと言う。若いサラリーマンにとって24000円は大金だ。ましてや地方ならば。40代50代の男たちは「ああしてほしい」「こうしてほしい」と甘えてくるし、野性もあり、なによりもその場を楽しんでいる。しかし、若者たちはずっと遠慮していて自己主張もないまま、大枚をはたいた揚句にオナニーで終わるのだ。マスばっかりかいていたら、その刺激じゃないとイケなくなる。加えて、生身の女とどうコミュニケーションを取ったらいいのかわからないのだろう。
彼女はこんなことも言っていた。「なぜ男の人は大きさを気にするんでしょう? 気にしている人に『そんなことないわよ。立派よ!』って言うんですけど、納得してはもらえない。それに対して、大きさを気にしてない人は、ハートで来るんですよ。そうすると、私もイッちゃう。大きさもテクニックも所詮は関係がない。女が歓ぶのはハートなのにね」
彼女は自分が欲情して、自分が感じて、自分が楽しまないと、お客さんも絶対に楽しくないという信念を持っている。今年の3月からデリヘル嬢を始めて今すでに「男を解放するのが私の使命だ!」と感じているのだから、大したものである。
彼女にそう決心させるほど、「このままじゃ、日本ダメなっちゃうよ!」という現実が風俗の現場には厳然と存在しているということだろう。彼女は勉強熱心で行動力もある。ヨガの勉強をするためにタイへ行ったり、僕に会おうと思えば、片道10時間以上深夜バスに揺られて上京してくる。きっと彼女ならば男を解放することができるに違いない。こんな女性が増えてくれればと願わざるを得ない。
男たちよ、草食系なんかに逃げ込んでる場合じゃないぜ!
テーマ :
日記
ジャンル :
アダルト
2011-12-02(00:00) :
週刊代々木忠
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