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第250回 誰が男をMにした?

 撮影の合間、女の子たちが「男のMはイヤだ」と言っているのが耳に入った。えっ、イヤなのか???

 すぐれた男優は、攻めるだけでなく受けるのも上手い。女の子から愛撫やフェラで攻められれば、本気でヨガるし、マジで悶える。そうされた女の子たちはといえば、「男のくせに気持ち悪い」などとは言わない。10人いたら9人までが「うれしかった」と言うだろう。

 このブログの読者には説明するまでもないと思うが、男がへんなプライドにこだわっていたら、とてもじゃないがヨガれない。それができるということは、カッコ悪い姿でもおまえになら見せられるという、自己の明け渡しである。それがわかるから、女の子もうれしいのだ。だから、もっと男は女の前でヨガるべきだとさえ僕は思っている。

 しかし「男のMはイヤだ」となると、この子たちはセックスがわかっちゃいないのだろうか。そこでとりあえず「なぜイヤなのか?」を訊いてみた。だが、どうも話が噛み合わない。よくよく聞けば、彼女たちの言う「M」とは、SMの「M」ではなく、マグロの「M」だということがわかってきた。マグロをMと略すのがいいかどうかはさておき、マゾとマグロではぜんぜん違う。

 ひとりの子が言う。「いつも咥えて、勃たして、私が上に乗っかってやるってパターン」。聞いていた主婦も「そうそう、うちもそう」。なんと。男は横になったままなんにもしないで、全部女にさせてるのか。ならば彼女たちの言い分ももっともだ。

 男マグロを嘆いてから数週間後、雑誌の取材準備のために「ようこそ催淫世界へ」シリーズの1本を見返していた。その中のシーンを見ながら、ああ、男がマグロ化する一因は、やっぱりここにあるよなぁと僕はあらためて思った。そこにはハコヘル嬢の弥生(21歳)という子が出ている。彼女は驚くほど大量の潮を吹くのだけれど、今回重要なのは潮吹きではなく、彼女のお仕事のほうである。

 男優を客に見立てて、ヘルスのサービスを実演してもらった。ところが、これが手とり足とりで、至れり尽くせりなのである。客はなにもしないで身を任せておけばいい。最後はお掃除フェラまでしてくれる。

 なぜこういう風俗ができあがったんだろうと映像を見ながら思った。結局のところ、それは本番がないからではないのか。風俗の女の子たちに話を聞くと、本番があったほうがラクだと言う。言い方は悪いが、穴を貸しておけばいいのだから。ところが、それができないとなれば、他のサービスで客を満足させなければならない。

 世界的に見てもこういう国はあんまりないんじゃないかと思えるくらい、日本の風俗産業は成熟している。射精に至るサービスは百花繚乱の感さえある。だが、その“至れり尽くせり”が、男たちから主体性を奪い、いっそう弱体化させ、結果的にはセックス離れを加速させているように思えてならない。





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第249回 PLAY

 ひきつづき「得体の知れない彼女」の話である。前回さらっとふれたプロフィールをもう少しくわしく書いておこう。

 婿養子のかたちで、彼女が結婚したのは20年ほど前のこと。夫に多額の借金があることなど、知る由もなかった。結婚後、それが発覚する。夫が婿養子にこだわった本当の理由も見えてきた。借金の取り立てから多少なりとも逃れるべく、名字を変えたかったのだ。

 名前さえ変えられれば、誰でもよかったんだろうか。私は愛があって結婚したつもりだったのに……。だが、彼女の悩みはそれだけではなかった。夫は家庭にお金を入れない。そして、DV。

 それでも16年間我慢したのは、子どもがいたからだ。彼女は水商売で生計を立てた。銀座のお店に勤めていた頃の話を聞くと、お客には政財界の錚々たるメンバーの名があがる。きっと彼女は売れっ子だったのだろう。

 今回じっくり彼女を撮るべく千葉の別荘につれていった。たまたま前の月に2人の女性を同じ場所で撮っていたので、その映像を彼女に見せた。

 ひとりは47歳。20年近く前、流産しかけ母子ともに危険な状態に陥ったとき、実家の親が電話を入れたら夫は別の女と一緒にいたという。「そのときから感情出して怒っても、無駄なものは無駄かなとなっちゃって。それ以降、あんまり感情的に子どもにも怒ったことがないし……」。彼女は「セックスでイクっていうのが何なのか、わからない」と言う。たとえば「男に『舐めて』なんて言ったことないし、そもそも思わない」と。

 もうひとりは42歳で、二十数年前に僕の作品に出て、その後引退したが、数年前にカムバックした。最近は攻め役が多いそうで、「セックスは職業でしかなく、最近は女を捨ててる」ものの、「やっぱどっかで女になりたいなって思ってる部分もあって……」と言う。

 この2人はどちらも離婚していて、子どもがいる。つまり、今回の彼女も含めて3人全員が、40代、バツイチ、子どもあり。そしてセックスに何らかの問題を抱えているのだ

 彼女は2人のインタビューを見ながら「わかる!」と共鳴したり、セックスでつながる姿を見ながら「よかったですね!」と手を叩いたりしていたが、やがてこう言った。「セックスして好きになっちゃうって感情がないかも……私」。

 だから、彼女はセックスで男を支配し、終わりのない責めを続けているのだろう。やはり、それは別れた夫のせいなのか……。だが、口が重い。やっと彼女が語ったのは「恨(うら)むとか、そういうんじゃなくて、呪(のろ)いですよね」だった。「ダンナのことかい?」と訊いたら、「そのあとで、もっとひどい男にも会ったし」と言ったきり、それ以上はどうしても話そうとしない。

 彼女は「ザ・面接」で卓、ウルフ、片山を責めたわけだが、今回の「ようこそ催淫(アブナイ)世界へ」では、森林原人をキャスティングしていた。森林は攻めも受けもできる。ひょっとしたら封印した感情が出てくるかもしれない。

 最初は攻めで森林を向かわせた。「抱きしめて!」という彼女の言葉は印象的だったものの、ついぞ明け渡すには至らなかった。直後、森林はこう語っている。「エッチしていくと、心の快楽、心の濡れがちょっと収まって、体のほうは濡れてるけれども……。心も濡れながらセックスするっていうのは、今のはならなかったかなぁって」。

 次に攻守逆転し、彼女が攻め役になるのだが、これは「ザ・面接」のとき男3人を手玉にとったのと同じかっこうである。すると、どうだろう。表情もイキイキとしており、先ほどとは別人の観さえ漂う。彼女は、自分の心を明け渡さないまま、ワイセツ感を楽しむだけのプレイが好きなのだ。そして作品はと言えば、ここで終わっている。

 つまり、根本的に彼女は何も変わっていない。闇の正体もわからずじまいだ。昔だったら、なんとかして闇の正体を暴き、力ずくでも彼女を変えようとしていたかもしれない。けれども今回僕は、これも時代かなぁ……と思ってしまった。お互い深入りせず、だから裏切られたり傷ついたりすることなく、ラクな関係を続けていくうえでのプレイ。

 今プライベートで、彼女はプレイによって、自分からは何もしないマグロ男たちをせっせとM男に変えている――。





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第248回 得体の知れない彼女の魅力

 まだ発売前だが、昨年撮った「ザ・面接VOL.137」の話である。面接にやってきたひとりに、バツイチの主婦(43歳)がいる。離婚理由は、夫の借金とDV。結婚していた16年間に夫以外の男性経験は10人、離婚後は5人と言う。

 彼女曰く「(つきあったのがM男ばかりなので)セックスも奉仕するだけで、じつは私は満足していない」。「どうしたいのか?」と訊けば「たとえばレイプみたいなもの……いつもするばっかりだから、そういうのをされてみたい」。

 吉村卓とウルフ田中が担当だったが、僕は「卓ちゃん!」とすぐに振った。卓はブラウスのボタンを引きちぎるくらいの勢いで襲いかかる。そのまま一気呵成に攻めまくるのだけれど、彼女のほうは向き合っていないというか、明け渡していないというか、全部ハズされてしまっているように見える。

 それでも、攻める側の卓は自分のイチモツを咥えさせる。彼女は妖艶な光をたたえた瞳で卓を見上げている。いやらしい音をたててしゃぶりながら。「咥えさせて、というよりは、攻め込まれてる気がするねんけどな」と市原。フェラをしながら、彼女は卓からずっと目をそらさない。

 それは次にウルフを責めてるときも同様で、「目に支配されてる!」といみじくも言ったウルフの言葉が、その状況を如実に表わしていた。結局、ウルフは彼女の責めで潮を吹く。男の潮吹きを僕は初めて見たのだが、ウルフは過去にも吹いた経験があったようだから、「ここで見せ場を作ろう」という思いが半分、「あの快感をもう一度味わいたい」という思いが半分、といったところだろう。

 それにしても、男に潮まで吹かせる主婦とは何者なのか? 実際、風俗をやってたのかと思えるくらいの技を持っている。M男の責め方、開き方、追い込み方は、もう素人の域を越えている。潮吹きも、てっきり今流行のM性感かなにかで身につけたテクニックではないかと僕は思った。

 卓とウルフが責め落とされて、市原は片山に振る。ところが、これから起こることがわかる片山は、あろうことかエレベーターで別のフロアへと逃げてしまう。みんなで追いかけていって、銀次が後ろから片山を押さえるのだが、ずっとそうしてるわけにもいかず、「おい、ロープないか?」となったとき、「私、縛れるのよ」と突然、彼女が言い出した。

 卓がロープを渡すと、見事な手さばきで片山に縄をかけ、あっと言う間に形にしてゆく。彼女は緊縛を会得しているのだ。まわりのみんなは唖然としてそれを眺めている。もはや逃げられない片山に、彼女の責めが始まった。

 ところが、僕はファインダーをのぞきながら、これは風俗じゃないなと思った。風俗仕込みであったなら、責めは必ず終わりへと向かう。にもかかわらず、彼女は片山をイカせようとはしていないのだ。焦らして、焦らして、焦らし抜きながら、イカせる気配がまったくない。これでは、いつまでたっても終わらない。

 しかし、ウルフのときは射精し、その数秒後に潮まで吹いたではないか……。なぜウルフがフィニッシュを迎えたのか、僕はそのシーンを思い返してみた。あのとき、ウルフには「見せ場を作ろう」という思いが半分あったはずだ。だから、最後の最後は自分でシゴいた……そうだ、ウルフは自分自身でフィニッシュまで持っていったのだ。

 男を支配し、終わりのない責め。いったい彼女は何者なのか? 別のシリーズで彼女をじっくり撮ってみたいと僕は思った。

(つづく)


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