週刊代々木忠
いまこの瞬間の代々木忠の想いが綴られる
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--------(--:--) :
スポンサー広告
:
このページのトップへ
第277回 近親相姦
前回からのつづきである。実の父親からの性的な虐待――しかし、本当にあったことなのか、そういう夢を見ただけなのか、はっきりしないと彼女が言う。いつごろのことかと訊くと、たぶん小学校の低学年からだったと。
呼吸法と年齢退行で、彼女をその時間に戻すことはできる。もし性的な虐待を受けていたのなら、彼女はそれを追体験することになる。つらくないはずはない。ただし、そこを確認しないことには、そこからの解放もない。
「ザ・面接」の監督面接と現場を通して、彼女は僕を信頼してくれていた。やってみると言う。「あなたは追体験しながら、それをしゃべることができます」という誘導で、いよいよ彼女は“起きていること”を語り出した。
「洋服を脱がしてきた」。「パンツも脱がしてきた」。彼女の頬を涙が流れ落ちる。「上に跨ってきた。オチンチンが私のお股に……」。「お股でこすって、もうすぐ中に入っちゃう!」。「あったかい」。「イヤなんだけど」。「すごいお父さんの呼吸が荒い」。「オチンチンが中に入ってくる!」。
トランスから覚めたあとも、彼女は泣いていた。もはや曖昧な夢などではなく、確信に変わったのだ。「最初、すごい怖くて、でもやっぱりなんか感じちゃってる。頭のどっかで、最初はいけないことしてるって、すごい思ったんだけど、だんだん気持ちよくなって……」。多少落ち着きを取り戻してから、彼女はこんなことも言った。「若いんですよぉ」。当時、父親は30代。今の彼女よりも年下なのだ。
また、別の記憶もよみがえった。ずいぶんあとになってから、母親にこの件を打ち明けたという。「バカなこと言ってんじゃないわよ。そんなこと、あるわけないじゃない。人に言うんじゃないよ」ということで終わったらしい。それ以降、彼女は誰にも話さなくなり、自分の記憶にも鍵をかけた。
彼女に限らず、性的虐待はなかなか本人が話したがらない。だから発覚しないケースが多いが、僕がこれまで出会った女の子たちのなかには、父親からされていたという子が少なからずいる。義父もいれば、実父も。彼女たちと信頼関係が築けたとき、ぽつりぽつりとそれを語ってくれる。そしてよくよく聞いてみると、どこかで「自分が悪い子だから」と思っていたりするのである。
当然ながら、子どもに非などあろうはずがない。父親のほうが壊れているのだ。彼らの傾向としては、年齢的に子どもが自己主張しないうちに行為におよぶ。しかも、ほとんどの場合、子どもの反応を見ながら徐々にエスカレートしてゆく。最初は布団に入ってきてちょっとさわるとか、風呂場で洗うふりをしながら指を入れてきたりとか。いずれにせよ、面と向かって抵抗されたら、できないのだろう。
だが、なぜ彼らは自分の子どもに手を出せるのだろうか。女の子たちから話を聞く機会はあっても、父親に関するデータが僕にはない。なので、推測するしかない。
アメリカでは性犯罪が多発しているといわれるけれど、性犯罪者たちのなかには人並みはずれて性欲が強い人間がいるそうだ。近親相姦する父親も、性欲が異常に強いのだろうか。だから、娘をやるのか。しかし、それならば女房と励めばいいのだし、仮にそうじゃなくても、ほかに選択肢があるはずだ。
やはり、彼らは大人になりきれてないのだろう。本能が育っていないのだ。それは本能が成熟すべき時期、つまり幼児期に原因があるように思える。彼らもまた自分の親から虐待(性的とは限らない)や育児放棄などを受けていたのではないだろうか。本能は、生じた「不快」を親の愛情による「快」で中和されることによって成熟していく。
話を彼女に戻そう。監督面接で催淫CDを聴いてもらったときから、彼女は心に何かを閉じ込めているように見えた。年齢退行から戻ったとき、彼女自身が言っているように、父親から強要されたセックスを何割かは受け入れている。でも、そんなことは人には絶対言えないし、この「言えないこと」「いけないこと」というのが、セックスになると彼女のエネルギーパターンとして無意識の世界で働く。だから、肉体の快感はあっても、心の歓びが起きない。
であれば、彼女のエネルギーパターンを変えてしまうのが、いちばん早い。セックスとは「言えないこと」「いけないこと」という既成概念を書き換える。そのためには、まず彼女の中に「したい!」という状態を作っておき、その欲情を維持したまま、もう一度“父との時間”へ年齢退行させてゆく。ここで間違えば、彼女の傷をさらに広げてしまう。父親になりきった男優が強引にセックスを迫るのだから、僕にとっても真剣勝負である。
結果、彼女がどうなったのかは、「ようこそ催淫世界へ19 近親相姦」(9月下旬リリース予定)で確認していただけるとありがたい。
(「週刊代々木忠」は夏休みをいただきます。みなさんに次にお目にかかるのは9月5日(金)になります)
8月7日(木)、全40タイトルに増えました!
2014-08-08(00:00) :
週刊代々木忠
:
コメント 0
:
トラックバック 0
このページのトップへ
前の記事
«
ホーム
»
次の記事
トラックバック
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
このページのトップへ
コメントの投稿
名前
タイトル
メールアドレス
URL
本文
パスワード
非公開コメント
管理者にだけ表示を許可する
このページのトップへ
« 前の記事
ホーム
次の記事 »
このページのトップへ
カテゴリ
週刊代々木忠 (343)
最新記事
第344回 修羅場をくぐって (03/04)
第343回 誰のために (02/26)
第342回 みにくいアヒルの子 (02/19)
第341回 虚実皮膜 (02/12)
第340回 「満たされない女」と「向き合えない男」 (02/05)
第339回 トランスとは何か? (01/29)
第338回 笑ったり、泣いたり、怒ったり (01/22)
第337回 2015年をふり返って (12/18)
第336回 SM (12/11)
第335回 幸せが生まれる場所 (12/04)
第334回 幸福のとき (11/27)
第333回 セックスレスの大きな要因 (11/20)
第332回 対話Ⅲ (11/13)
第331回 女の側の心理――そこを男は見落としている (11/06)
第330回 世界一貧しい大統領 (10/30)
第329回 深まる秋に (10/23)
第328回 総理大臣の呼吸法 (10/16)
第327回 何のためにセックスするのか? (10/09)
第326回 サイレントベビー (10/02)
第325回 真似る (09/25)
第324回 スマホ買いました… (09/18)
第323回 売買春は合法化すべきか? (09/11)
第322回 右脳セックス (09/04)
第321回 夏の疲れに (08/28)
第320回 セックス経験1回の女の子 (07/31)
第319回 いじめの根っこ (07/24)
第318回 対話Ⅱ (07/17)
第317回 動き出した若者たち (07/10)
第316回 癒着と拡張 (07/03)
第315回 水平目線 (06/12)
月別アーカイブ
2016/03 (1)
2016/02 (4)
2016/01 (2)
2015/12 (3)
2015/11 (4)
2015/10 (5)
2015/09 (4)
2015/08 (1)
2015/07 (5)
2015/06 (2)
2015/05 (5)
2015/04 (4)
2015/03 (4)
2015/02 (4)
2015/01 (3)
2014/12 (3)
2014/11 (4)
2014/10 (5)
2014/09 (4)
2014/08 (2)
2014/07 (4)
2014/06 (4)
2014/05 (5)
2014/04 (4)
2014/03 (4)
2014/02 (4)
2014/01 (3)
2013/12 (4)
2013/11 (5)
2013/10 (4)
2013/09 (4)
2013/08 (3)
2013/07 (4)
2013/06 (4)
2013/05 (5)
2013/04 (4)
2013/03 (5)
2013/02 (4)
2013/01 (3)
2012/12 (3)
2012/11 (5)
2012/10 (4)
2012/09 (4)
2012/08 (3)
2012/07 (4)
2012/06 (5)
2012/05 (4)
2012/04 (4)
2012/03 (5)
2012/02 (4)
2012/01 (3)
2011/12 (4)
2011/11 (4)
2011/10 (4)
2011/09 (5)
2011/08 (2)
2011/07 (5)
2011/06 (4)
2011/05 (4)
2011/04 (5)
2011/03 (4)
2011/02 (4)
2011/01 (3)
2010/12 (4)
2010/11 (4)
2010/10 (5)
2010/09 (4)
2010/08 (2)
2010/07 (5)
2010/06 (4)
2010/05 (4)
2010/04 (5)
2010/03 (4)
2010/02 (4)
2010/01 (3)
2009/12 (4)
2009/11 (4)
2009/10 (5)
2009/09 (4)
2009/08 (2)
2009/07 (4)
2009/06 (4)
2009/05 (5)
2009/04 (4)
2009/03 (4)
2009/02 (4)
2009/01 (5)
2008/12 (4)
QRコード