週刊代々木忠
いまこの瞬間の代々木忠の想いが綴られる
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第249回 PLAY
ひきつづき「得体の知れない彼女」の話である。前回さらっとふれたプロフィールをもう少しくわしく書いておこう。
婿養子のかたちで、彼女が結婚したのは20年ほど前のこと。夫に多額の借金があることなど、知る由もなかった。結婚後、それが発覚する。夫が婿養子にこだわった本当の理由も見えてきた。借金の取り立てから多少なりとも逃れるべく、名字を変えたかったのだ。
名前さえ変えられれば、誰でもよかったんだろうか。私は愛があって結婚したつもりだったのに……。だが、彼女の悩みはそれだけではなかった。夫は家庭にお金を入れない。そして、DV。
それでも16年間我慢したのは、子どもがいたからだ。彼女は水商売で生計を立てた。銀座のお店に勤めていた頃の話を聞くと、お客には政財界の錚々たるメンバーの名があがる。きっと彼女は売れっ子だったのだろう。
今回じっくり彼女を撮るべく千葉の別荘につれていった。たまたま前の月に2人の女性を同じ場所で撮っていたので、その映像を彼女に見せた。
ひとりは47歳。20年近く前、流産しかけ母子ともに危険な状態に陥ったとき、実家の親が電話を入れたら夫は別の女と一緒にいたという。「そのときから感情出して怒っても、無駄なものは無駄かなとなっちゃって。それ以降、あんまり感情的に子どもにも怒ったことがないし……」。彼女は「セックスでイクっていうのが何なのか、わからない」と言う。たとえば「男に『舐めて』なんて言ったことないし、そもそも思わない」と。
もうひとりは42歳で、二十数年前に僕の作品に出て、その後引退したが、数年前にカムバックした。最近は攻め役が多いそうで、「セックスは職業でしかなく、最近は女を捨ててる」ものの、「やっぱどっかで女になりたいなって思ってる部分もあって……」と言う。
この2人はどちらも離婚していて、子どもがいる。つまり、今回の彼女も含めて3人全員が、40代、バツイチ、子どもあり。そしてセックスに何らかの問題を抱えているのだ
彼女は2人のインタビューを見ながら「わかる!」と共鳴したり、セックスでつながる姿を見ながら「よかったですね!」と手を叩いたりしていたが、やがてこう言った。「セックスして好きになっちゃうって感情がないかも……私」。
だから、彼女はセックスで男を支配し、終わりのない責めを続けているのだろう。やはり、それは別れた夫のせいなのか……。だが、口が重い。やっと彼女が語ったのは「恨(うら)むとか、そういうんじゃなくて、呪(のろ)いですよね」だった。「ダンナのことかい?」と訊いたら、「そのあとで、もっとひどい男にも会ったし」と言ったきり、それ以上はどうしても話そうとしない。
彼女は「ザ・面接」で卓、ウルフ、片山を責めたわけだが、今回の「ようこそ催淫(アブナイ)世界へ」では、森林原人をキャスティングしていた。森林は攻めも受けもできる。ひょっとしたら封印した感情が出てくるかもしれない。
最初は攻めで森林を向かわせた。「抱きしめて!」という彼女の言葉は印象的だったものの、ついぞ明け渡すには至らなかった。直後、森林はこう語っている。「エッチしていくと、心の快楽、心の濡れがちょっと収まって、体のほうは濡れてるけれども……。心も濡れながらセックスするっていうのは、今のはならなかったかなぁって」。
次に攻守逆転し、彼女が攻め役になるのだが、これは「ザ・面接」のとき男3人を手玉にとったのと同じかっこうである。すると、どうだろう。表情もイキイキとしており、先ほどとは別人の観さえ漂う。彼女は、自分の心を明け渡さないまま、ワイセツ感を楽しむだけのプレイが好きなのだ。そして作品はと言えば、ここで終わっている。
つまり、根本的に彼女は何も変わっていない。闇の正体もわからずじまいだ。昔だったら、なんとかして闇の正体を暴き、力ずくでも彼女を変えようとしていたかもしれない。けれども今回僕は、これも時代かなぁ……と思ってしまった。お互い深入りせず、だから裏切られたり傷ついたりすることなく、ラクな関係を続けていくうえでのプレイ。
今プライベートで、彼女はプレイによって、自分からは何もしないマグロ男たちをせっせとM男に変えている――。
テーマ :
日記
ジャンル :
アダルト
2014-01-24(00:00) :
週刊代々木忠
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