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第213回 開き直る女たち

 先日「ザ・面接VOL.133」を撮影した。面接に来た3人の子の職業は順に、銀行員、グランドホステス(航空会社の地上職)、薬剤師。べつに職業で選んだわけではないが、就職難の今、いずれも人が羨むような仕事である。なぜこういう仕事に就いた女性たちが、わざわざリスクを犯してまでアダルトビデオの門をたたくのだろうか?

 在英ジャーナリストの木村正人さんがサイト「木村正人のロンドンでつぶやいたろう(2013年3月3日付)」に「貧しくなる資本主義 アマゾンの人間オートメーション」というコラムを掲載している。アマゾン配送センターをルポした英紙フィナンシャル・タイムズの記事がわかりやすく解説されているので、その一部を紹介させていただく。

 〈米映画ターミネーターは、人工知能スカイネットや殺人ロボット・ターミネーターの支配に抵抗する人間の近未来を描いた。アマゾンの配送センターでは、サトナブ(衛星測位システム)の携帯端末を持たされた労働者がコンピューターの指示通りに働いている。
 (中略)
 サッカー場を9つ合わせた広大なアマゾンの配送センターでは、オレンジ色のベストを着た数百人の労働者がせわしなく歩き回る。サトナブが本を棚から集める最も効率の良いコースを表示する。もたもたしていると、「急げ」のシグナルが送られてくる。
 (中略)
 本を集める係の人はサトナブ片手に手押し車を押して、1日8時間、コンピューターの指示通り倉庫の中を歩き回る。昼休みは30分。歩行距離は1日11~24キロ。配送センターから出る時は何も盗んでいないかをチェックする探知機を通らなければならない。

 アマゾンは最近、ロボットメーカーを買収した。アマゾンのマネージャーは記事の中で、配送センターで働く労働者について「あなた方は人間の姿をしたロボットのようなものだ」「人間オートメーションと表現しても良いかもしれない」とつぶやいている〉


 ここに書かれているアマゾンの配送センターは日本ではなく、イギリスの話だ。けれども、自分の個性や人間性を殺してでも、与えられたノルマをこなさなければならないのは、日本の銀行も航空会社も病院も同じなのかもしれない。とはいえ、読者のなかには「だからと言って、AVに出ることはないだろう」と思う人もいるはずである。

 彼女たちがアダルトビデオに出る理由を探っていくと、その根底にあるのは「快」が欲しいからではないかと僕は思う。たとえば性器をはじめとする性感帯を愛撫される気持ちよさはもちろん「快」だが、相手がよがる姿を見たり聞いたりするのもまた「快」である。性欲ばかりでなく食欲にしても、何かを食べたり飲んだりして「おいしい!」と感じるのは「快」だ。

 計画出産などの例外を除けば、人は子孫繁栄のためにセックスするわけではなく、生命維持のために食事をとるわけでもない。結果的にはそれにつながるとしても、当の本人は目の前にある「快」を得たいがためにそれをする。言い方を換えれば「快」を求めるからこそ生きられるのである。

 それは仕事においても同様なはずで、本来、労働の歓びが「快」だったはずだが、配送センターでコンピュータの指示どおりに歩きつづけることが「快」だろうか。銀行や航空会社や病院で自分の心にフタをして、上司の顔色をうかがいながら与えられた業務を黙々とこなすことが、果たして「快」なのだろうか。

 つまり、個人が「快」を求めたりしようものなら成立しない職場環境が目の前に横たわっている。だが、たとえ思考で押さえ込んでも、本能はつねに「快」を求めつづける。それが「もうロボットじゃ耐えられない」と思った女性たちの背中を押すのだ。

 日本においてはまだまだ男性社会であり、男が重用されている。それだけに社会や組織に縛られる。一方、女のほうは、動きやすい立ち位置にいる人が多いし、そもそもミラーニューロンが発達しているから直感力も男の比ではない。柔軟性があると同時に、男のようにともすれば夢ばかり追うのではなく、しっかり計算もできる。

 しかも「ザ・面接」の2000年代の作品を見返していたら、こんなシーンがあった。エキストラとして出演した女の子の会話である。

 「私、アメリカに行ってたんですよ、8年間。3年前にアメリカから帰ってきたんですけど、日本の女性、すごく変わってたからビックリして……」(どう変わったのかと訊くと)「開き直り? それをプラスにしていると言うか……。それでいいんだって感じになってる。私(アメリカに)行く前まではそんなことなかったから。女でいることがすごく楽しくなったって感じ」

 彼女がアメリカに行っていたのは、1990年代。毎日見ていたら気づかなくとも、彼女には8年のギャップが見えたのである。プラスに開き直った女たち。すでに20年前から変化は始まっていたということだろう。

 男たちよ、早いとこ、自分らしく生きたほうがいいぜ。





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