週刊代々木忠
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第152回 死後の世界はあるのか?
3カ月前、このブログで「見えない世界への憧憬」という話を書いたが、今回も「死後の世界」に関する話である。
「死後の世界があるか?ないか?」と人々に問えば、「絶対ある」「絶対ない」と答える人もいるだろうが、きっと全体からすればどちらも少数派で、大多数は「あるかもしれないし、ないかもしれない」という中間派、というか、どっちとも言えない派ではないだろうか。
僕は今、脳の本を読んでいるけれど、脳科学者の視点に立てば「死後の世界なんてあり得ない!」というのは当然の話で、すべては脳の中で説明がついてしまう。これはこれで説得力があるのだ。
「
女性のための愛と性の相談室
」の中の相談コーナーで「
つきあってはフラれる彼と、なぜ別れられないのでしょうか?
」という映像をご覧になった方もいるだろう。
相談者は10年以上、同じ彼とつきあってはフラれるをくり返している。それも彼の一方的な都合(たとえば新しい恋人ができたから)で別れを切り出され、彼女が別の人生を歩みはじめたと思えば、また「つきあおう」と誘われる。他人が聞いたら単なる身勝手男なのだが、でも彼女自身は、その彼が他のだれよりも自分に合うのを知っているから、別れられないし、忘れられない。
この相談には、早坂ありえさんというスピリチュアル・カウンセラーが登場する。早坂さんは、相談に来た彼女の前世が今回の生にどんな影響を与えているのかを語る。早坂さんの話はかなり具体的だ。
前世を信じるかどうかは、もちろん本人の自由であるけれど、相談者が別れられない彼との関係を、早坂さんの語る前世を通して見たとき、いろいろな現実と符合し、腑に落ちる様子がサイトにアップした映像からも伝わってくる。ある意味、抜き差しならないような状況に新たな糸口が見えてきたり、選択の幅が広がることで人生に余裕が出たり、客観的に自分を見つめられるようになったり……。
人間は死んでもまた生まれ変わるという考えを「転生」という。現実問題として信じているかどうかは別にして、「転生」という考えは世界中のどの文化にも普遍的に見られるようだ。死を宿命とする人間にとっての“救い”ということだろうか。
この生まれ変わりのうち、ある種の法則性というか、なんでもありではなく、生前の行ない(これをカルマという)によって、次の転生先や何に生まれ変わるのかが決まる(人間とは限らない)という考えが「輪廻」である。先の「転生」と併せて、「輪廻転生」とか「転生輪廻」と言われている。
「輪廻転生」という前提に立つと、僕たちは何回でも生まれ変わるものの、そこでは前世が現世に影響を及ぼし、現世をどう生きるかで来世が変わってくるということになる。うつのときでも僕が自殺しようと思わなかったのは、たとえ死に逃れても、どうせ来世で同じことが待っていると思っていたからだ。
「死後の世界なんてなくて、脳が死んだらお終いだよ」という人の人生と、「死後の世界はあるんだよ」という人の人生。この2つはまったく異なるものになるだろう。
前者は、死とともにすべてを失ってしまう。僕が3歳で母を亡くしているというのもあるだろうが、それはあまりにも切ない。そして、死が恐怖であるばかりか、死に際には生きている間に成し得なかったことへの後悔も残るかもしれない。
ところが後者は、肉体を失っても、また別の世界が待っている。死は怖い。でも僕にとっては、死の恐怖と同じくらいのワクワク感と救いがあるのだ。未知なる世界をのぞいてみたいという好奇心もあるし、万一やり残したことや積み残したことがあっても、まだ挽回のチャンスはある。そして、物心ついてからずっと会いたいと願いつづけた亡き母とも、その世界でなら会えるのだろうと思えば楽しくさえなるのである。
テーマ :
日記
ジャンル :
アダルト
2012-01-20(00:00) :
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