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第300回 風俗事情


 最近の風俗はどうなってるんだろうと思い、ネットをのぞいていたら、その細分化されたオプションメニューに驚いた。

 たとえばデリヘルの一例。写メ1,000円、ストッキング(破り)1,000円、コスプレ1,000円、ローター1,000円、オナニー鑑賞2,000円、バイブ2,000円、聖水(放尿)3,000円、電マ3,000円、顔射4,000円、ごっくん(精子飲み)5,000円、アナルファック10,000円などなど。

 これがSMクラブだと、首輪2,000円、猿ぐつわ3,000円、ロウソク5,000円、浣腸5,000円、麻縄5,000円、1本ムチ(1発)10,000円、剃毛10,000円、黄金体塗り30,000円。またコース自体、長いものだと1440分(24時間)480,000円なんていうのもある。

 お客さんは「じゃあ、きょうはコスプレ(1,000円)に電マ(3,000円)と顔射(4,000円)で!」とかなるのだろうか。これでセックスを覚えると、プライベートでもセックスというよりは“プレイ”になっていくように思える。そしてそれは男ばかりでなく、撮影現場の女の子も同じような傾向にある。

 むかしの遊郭には、当然ながらこんなに細分化されたメニューはなかった。僕自身、足繁く風俗に通ったというわけではないが、かつて吉原のソープ(当時はトルコ)に行った際、相手をしてくれたのは、たまたまその店の売れっ子トルコ嬢だった。たしか料金も安くはなかったと思う。

 彼女はそのとき30代で、結婚はしていないようだった。洗いが終わって、ベッドに移動したとき、僕は「目を見てしよう」と彼女に言った。「オレ、目を見てしないとイカないし、見てくれないんだったら、フェラチオされて焦らされて、自分で妄想の世界に入ってやったほうがいいから」と。その時点で彼女のテクニックは相当なものとわかっていたし、目を見ないセックスをするくらいなら、本当にそれでもいいと思ったのだ。

 結局、彼女は僕の目を見た。そしてイッたときに泣き出した。きっと何かを感じ取り、何かに気づいたのだろう。それは彼女にとってショックでもあるようだった。帰るとき、彼女は自分の電話番号を伝えた。もらったメモをしばらく持っていたものの、電話をかけることはついぞなかった。数カ月後、再び行こうという気になって店に電話したところ、戻ってきたのは「もう在籍していません」という返事だった。僕もどこかでそんな気がしていた。

 なかには、僕の作品に出てからソープに勤め出した子もいる。「監督から目を見てするように教わって、お客さんにもちゃんと情を通わすようにしています」と彼女。彼女を知る共通の知人から聞いた話では「お客さんは甘えてくるし、自分もうれしいし、いろんなことを告白されるしで、今やナンバーワンらしいよ」とのことだ。

 どんなに美人でスタイルがよくても、たんなるプレイでは、終わったあとに空しさが残る。逆にちゃんと向き合ってくれて、目を見つめて一緒にイッてくれるならば、お客は絶対にまた来たいと思うだろう。そういう男は、仮にそれまでの経験が浅かったとしても、セックスに、そして自分自身にきっと自信が持てるようになるはずである。








Aito-sei-long

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